2015/07/09

6月FOMC議事録(2015年)

6月16-17日開催分のFOMC議事録が発表されました。

  • 多くの参加者がギリシャについて懸念を表明。
  • 利上げ開始を正当化する状況になお近づいている。
  • 多くの参加者が時期尚早の利上げをしないよう警告。
  • 1人の参加者が利上げの用意があるとした。
  • 他の参加者は経済成長が十分に力強いことを示すさらなる証拠を目にする必要があると指摘した。
  • 幾人かの参加者は中国の成長ペースの不透明感に言及した。
  • 弱い上半期成長が売り上げ抑制につながり得ると一部が指摘した。

利上げについて、「利上げ開始を正当化する状況になお近づいている」とし、「1人の参加者が利上げの用意があるとした」ようですが、「他の参加者は経済成長が十分に力強いことを示すさらなる証拠を目にする必要があると指摘した」ようで、利上げ時期が近づいてはいるものの、6月FOMC声明でもあったように、労働市場やインフレ状況のさらなる改善を見るまで待ちたいということのようです。

また、ギリシャ問題や中国の成長鈍化といった外部要因にも懸念を持っているようです。アメリカも第1四半期は悪天候などにより雇用統計をはじめ減速した指標結果が多く、これから回復していこうというところに、外部要因の影響で景気の腰を折られたくないということかもしれません。

「1人の参加者が利上げの用意があるとした」というのは、3月や4月の時点で6月利上げの準備が整ったと述べていたタカ派のラッカー・リッチモンド連銀総裁と思われますが、6月FOMC後の投票権持ちの主なメンバーの発言としては、フィッシャー・FRB副議長が6月30日に「強いドルは米国にとって大きな向かい風」「米経済は完全雇用に近づきつつある」「FRBは早過ぎる引き締めのリスクに配慮している」などと発言しています。「早過ぎる引き締めのリスクに配慮している」というのは、ハト派らしく慎重な感じがうかがえます。

また、昨日はウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁が「年内の利上げ見通しは今も変わっていない」「年末までに失業率は5%付近まで低下すると予想」「インフレ率が2%に戻るという確信を持ちたい」と述べていて、年内利上げは可能という見方を示しています。ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁は中道派なので、バイアスのない見方では、現在は労働市場やインフレ状況のさらなる改善を待つという状況で、ギリシャや中国といった外部要因の影響も懸念されるが、年内には利上げの条件が満たされるような状況になる可能性が高いということのようです。年内に利上げを正当化する指標が出てくる公算が大きいというのは、6月FOMC後のイエレンFRB議長の会見でも述べていたことなので、今なお年内利上げの可能性があるというのは共通認識のようです。

マーケットでは、ややハト派的な内容の議事録を受けて、楽観度が弱まったあるいは利上げは来年に持ち越しという意見もあるようですが、あくまで経済指標の結果次第ですが、まだ年内利上げの可能性はあると考えていたほうがいいかもしれません。