2015/08/20

7月FOMC議事録(2015年)

7月28-29日開催分のFOMC議事録が発表されました。

  • 労働市場やインフレ見通しにいくらかのさらなる改善が見られた際に利上げを行う。
  • 利上げを行う準備はあるが、さらなるデータを待っている。
  • 利上げは依然として正当化できないが、状況は利上げに近づいている。
  • 利上げ後は段階的な引き上げが妥当。
  • ほとんどの参加者が労働市場のたるみを減らすさらなる余地があると述べた。
  • 中国株式市場の下落やギリシャ協議、プエルトリコについて議論した。
  • 大半の参加者は、再投資を徐々に減少させるか、バランスシートを予見可能な方法で滞りなく縮小させることが最善となる可能性があるとの考えを示した。
  • 一部参加者は、適切な時期に再投資を一度に完全に停止することを支持した。

マーケットでは、議事録で9月利上げについて言及されているのではないかという予想が先行し、期待感が高まっていたためか、議事録に9月利上げへの言及がなかったことでドル円は失望売りされたようです。

7月分のFOMC議事録について、「利上げを行う準備はあるが、さらなるデータを待っている」の「さらなるデータを待っている」という部分や、「利上げは依然として正当化できないが、状況は利上げに近づいている」の「利上げは依然として正当化できないが」の部分に注目し、9月利上げ期待は後退したという見方があるようです。

一方で、「利上げを行う準備はあるが」「状況は利上げに近づいている」という部分を注目し、9月利上げの可能性は残っているという見方も根強くあるようです。

9月利上げ期待後退派の背景には、中国の景気減速リスクがあります。議事録でも中国株式市場の下落について議論したとありますが、中国の景気減速リスクが顕在化しつつある中での利上げはできないだろうという考え方のようです。マーケットでは、こちらの考え方のほうが優勢のようです。

ただ、7月FOMC声明において「いくらかのさらなる労働市場の改善が見られ、インフレが中期的に目標の2%に向かうとの合理的な確信が持てた時、金利引き上げが適切であると予想」という文言がありました。ここでは「いくらかの」があと少しという意味を表して9月利上げに一歩前進ととらえられました。議事録の「労働市場やインフレ見通しにいくらかのさらなる改善が見られた際に利上げを行う」という文言も同じ意味なので、声明と同じくあと少しという可能性もあります。

また、「利上げは依然として正当化できないが」という部分ですが、議事録は7月の時点でのFOMCであるので、7月は利上げしていないので当然当時は正当化できる状況ではなかったということになるのではないでしょうか。

マーケットは、議事録で利上げについての言質をあたえていないことが不満のようですが、「あくまでデータ次第」「利上げを行う準備はあり、状況は利上げに近づいているが、あと少し」という点は声明と変わりないように思われるので、9月利上げの可能性はまだ多く残されていると思われます。

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