2016/02/18

1月FOMC議事録(2016年)

2016年1月26-27日開催分のFOMC議事録が発表されました。

  • 多くの参加者が下振れリスクが増したとの認識を示した。
  • 数人の参加者はインフレ見通しがさらに不確実になったとの認識を示した。
  • 多くの参加者が世界経済や金融状況の米労働市場やインフレへの影響を注視する必要があることで合意。
  • ほとんどの参加者は米成長が緩やかなペースと認識。
  • ほとんどの参加者はインフレは中期的に2%に上昇すると認識。
  • ほとんどの参加者は原油やドルに対する逆風が弱まりインフレは上昇するとの認識を示した。
  • ドルと原油はさらに長期的にインフレを抑制する公算が大きい。
  • 2、3人の参加者が中国が米経済の足かせとなると懸念。
  • 金融状況がタイト化すれば下振れリスクが高まる可能性も。

1月FOMC議事録では、「多くの参加者が下振れリスクが増したとの認識を示した」「数人の参加者はインフレ見通しがさらに不確実になったとの認識を示した」と、2016年に入ってからのマーケットの混乱を受けて、景気の下振れリスクが高まったことやインフレ見通しの不確実さが増したことが指摘されました。

また、「2、3人の参加者が中国が米経済の足かせとなると懸念」とあり、中国経済が減速すれば米経済も影響を受けるという懸念が示されました。そして、「金融状況がタイト化すれば下振れリスクが高まる可能性も」ということで、今後の状況次第ではさらに下振れリスクが高まる可能性があるということのようです。つまり、FOMCではマーケットの混乱や中国をはじめとする海外の経済情勢の減速の影響を今まで以上に懸念しているということのようです。

FOMC投票権があるタカ派のブラード・セントルイス連銀総裁は2月17日に、「インフレ期待は安心できる状態からほど遠い水準まで低下」「インフレ期待の低下で利上げは賢明ではない」と、インフレ期待の低下とそうした状況下での利上げは賢明ではないということを述べています。タカ派のブラード・セントルイス連銀総裁がハト派的発言をしたことがマーケットの注目を集めましたが、それだけ下振れリスクが高まっているということだと思われます。

一方で、「ほとんどの参加者は米成長が緩やかなペースと認識」「ほとんどの参加者はインフレは中期的に2%に上昇すると認識」と、今後も緩やかなペースながら成長が続き、インフレは中期的に2%に上昇するとこれまでの見通しを変えていません。現在の米国内の景気は堅調で、あくまで海外市場の混乱や減速といった外部要因の影響を懸念しているということだと思われます。

1月FOMC議事録を受けて、マーケットでは3月の利上げはほぼなくなったという見方が大勢になったようです。しかし、3月15-16日に開催される3月FOMCまで時間があるので、利上げの可能性については雇用統計をはじめとする米経済指標と、3月FOMCまでのマーケットの動向を注視していく必要があると思われます。