2017/05/25

5月FOMC議事録(2017年)

5月2日~3日開催分のFOMCの議事録が発表されました。

  • 大半の参加者は近く引き締めが適切になるとの公算が高いと判断。
  • 依然として段階的な引き締めが適切。
  • 大方の参加者はバランスシート縮小を今年開始することを支持。
  • 追加利上げの前に最近の弱含みの経済指標が一過性であるというさらなる証拠を待つのが賢明。
  • 数人の参加者はインフレ目標進展の遅れを懸念。

5月のFOMC声明では、「第1四半期の成長減速は一過性となる可能性が高い」との判断が示され、マーケットが6月に予想している次回の利上げの可能性は揺らぎませんでした。5月FOMC議事録でも、「大半の参加者は近く引き締めが適切になるとの公算が高いと判断」とあり、近いうちの利上げの可能性を示唆する文言がありました。

しかし、最近の弱い経済指標を考慮し、「追加利上げの前に最近の弱含みの経済指標が一過性であるというさらなる証拠を待つのが賢明」という意見が示され、また、「数人の参加者はインフレ目標進展の遅れを懸念」とインフレ目標進展の遅れを懸念する声もあったとのことで、5月FOMC声明よりもハト派的スタンスの内容に映り、6月利上げの可能性はまだ高いものの若干可能性が低下したとしてマーケットではドル円が下落したようです。

バランスシートの縮小については、5月FOMC声明では、「保有する政府機関債とMBSの償還元本をMBSに再投資し、米国債の償還金を新発債に再投資する既存の政策を維持」といういつもの文言のみでそれ以上のものは窺えませんでしたが、5月FOMC議事録では、3月のFOMC議事録にあったように、「大方の参加者はバランスシート縮小を今年開始することを支持」と年内のバランスシート縮小を支持する声が多数であることが確認されました。

5月FOMC声明発表後の、FOMC投票権持ちの関係者らの発言を見ると、タカ派のハーカー・フィラデルフィア連銀総裁やカプラン・ダラス連銀総裁らが今年あと2回の利上げを支持しているのに対し、ハト派のエバンズ・シカゴ連銀総裁は「インフレ見通しが不透明ならば利上げは1回でもよい」とインフレ見通しに懸念を持っており、利上げに積極的ではないようです。3月FOMCで唯一利上げに反対したハト派のカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は、「6月FOMCではすべての選択肢が机上にある」としながらも、「労働市場にたるみが残っている」と労働市場に他の関係者よりも懸念を持っているようです。これらを見ると、5月FOMC声明でマーケットが感じたタカ派的な印象よりは、5月FOMC議事録の内容は若干ハト派的な意見を反映しているといえそうです。