2017/07/06

6月FOMC議事録(2017年)

6月13日~14日開催分のFOMC議事録が発表されました。

  • 多くの参加者は段階的な利上げを支持。
  • バランスシート縮小の開始時期で意見が分かれる。
  • 参加者は利上げにもかかわらず金融市場の状況は良好と認識。
  • 軟調な物価は特殊要因が原因と大半の参加者が判断。
  • 幾人かの参加者、インフレが鈍化した可能性を懸念。
  • 数人の参加者は株価が標準的な基準で高いと判断。
  • カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁がインフレ加速を待つため金利据え置き主張して反対票を投票。

6月FOMC声明では、「保有債の償還資金再投資については当初は米国債が月額60億ドル、MBSが月額40億ドル縮小し、3カ月ごとに上限を引き上げて1年後には米国債が月額300億ドル、MBSが月額200億ドル縮小する」と、バランスシート縮小について具体的に言及されていました。

また、時期については、3月FOMC、5月FOMCで「大方の参加者はバランスシート縮小を今年開始することを支持」と表明されており、6月FOMC声明後のイエレンFRB議長の会見でも「今年からバランスシートの縮小に着手すると予想」とされ、「バランスシート縮小は比較的早期の実行があり得る」とさえも言われていました。

しかし、6月FOMC議事録では、「バランスシート縮小の開始時期で意見が分かれる」とあり、早期の実行を望まない参加者もいることが明らかとなりました。これを受けてドルは一時急落したようです。

バランスシートの時期をめぐっては、先ほどのイエレンFRB議長が「比較的早期の実行があり得る」と積極的な発言をし、FOMC投票権持ちのタカ派のハーカー・フィラデルフィア連銀総裁も「9月にバランスシート縮小を開始する可能性」と、同じくタカ派のカプラン・ダラス連銀総裁も「バランスシートは今年縮小を開始するのが適切」と、中道派のパウエル連邦準備理事会理事も「年内のバランスシート縮小開始は適切」と、超ハト派のエバンズ・シカゴ連銀総裁も「バランスシート縮小を今年開始することは自然な動き」と述べています。

一方、ハト派のダドリー・ニューヨーク連銀総裁は4月7日の時点ですが「バランスシートの縮小は年内か来年早期に開始」と年内にこだわらない発言をしています。また、6月FOMCで唯一利上げに反対した超ハト派のカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁も、時期について発言はありませんが、バランスシート縮小を急がないと考えていても不思議はないと思われます。

マーケットは、バランスシート縮小の時期をめぐって意見が分かれているのが明らかになったことでドルが急落しましたが、「軟調な物価は特殊要因が原因と大半の参加者が判断」とインフレについて強気な言及があったことで急速に値を戻したようです。

6月FOMC議事録は、一部参加者にバランスシート縮小の時期を急がないことや、インフレが鈍化した可能性を懸念する意見が出た模様ですが、大半の参加者は「軟調な物価は特殊要因が原因」と強気の見方を崩しておらず、また各関係者の発言を見ると年内のバランスシート縮小開始の可能性も大きく変化しているものではないのではないかと思われます。