2017/08/17

7月FOMC議事録(2017年)

7月25日~26日開催分のFOMC議事録が発表されました。

  • ほとんどの参加者はインフレは今後数年で加速すると指摘。
  • 大半の参加者は次回会合でのバランスシート縮小を支持。
  • 多くの参加者は2%のインフレ達成は予想より時間がかかると指摘。
  • 一部の参加者はバランスシート縮小の開始時期を発表する用意があった。
  • 一部の参加者はインフレ率が目標の2%に上昇する兆しが見られるまで追加利上げを見送るべきと主張した。
  • 参加者はインフレの鈍化を懸念しており、物価動向を注視することで一致した。
  • 一部の参加者はインフレリスクは下向きと判断。
  • インフレ期待が十分に抑制されているかをめぐり、見解は分かれる。

7月FOMC声明では、「バランスシートの正常化プログラムを比較的早く開始すると予想」とありましたが、議事録では「大半の参加者は次回会合でのバランスシート縮小を支持」とあり、次回の9月19日~20日のFOMCでバランスシート縮小の決定がなされることが既定路線ということのようです。

9月FOMCでのバランスシート縮小決定については、ダドリー・ニューヨーク連銀総裁(FOMC投票権有)、エバンズ・シカゴ連銀総裁(投票権有)、カプラン・ダラス連銀総裁(投票権有)、ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁(投票権無)、ローゼングレン・ボストン連銀総裁(投票権無)、ブラード・セントルイス連銀総裁(投票権無)らが言及しているので、すでにマーケットでは織り込み済みと思われます。

7月FOMC声明の評価は、インフレ見通しについて懸念が増しているのではとみられてややハト派的内容とマーケットは判断したようでしたが、7月FOMC議事録でも、「多くの参加者は2%のインフレ達成は予想より時間がかかると指摘」「参加者はインフレの鈍化を懸念しており、物価動向を注視することで一致した」「一部の参加者はインフレリスクは下向きと判断」とあり、インフレ見通しについての懸念が増しているととられる記述がありました。

利上げについては、「一部の参加者はインフレ率が目標の2%に上昇する兆しが見られるまで追加利上げを見送るべきと主張した」とあり、ブラード・セントルイス連銀総裁(投票権無)は「最善の政策は金利を現行水準で据え置くこと」と、ハト派のカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁(投票権有)も「なぜ今、景気を冷やす必要があろうか」と利上げに後ろ向きな発言をしています。

一方で、ハト派のダドリー・ニューヨーク連銀総裁(投票権有)は「経済が予想通りに展開すれば年内にもう一度の利上げを支持する」と、中道派のウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁(投票権無)も「今年あと1回、来年は3回の利上げが適切だろう」と、タカ派のメスター・クリーブランド連銀総裁(投票権無)も「利上げを遅らせる必要がある状況ではない」などと述べ、年内後1回の利上げを支持する層も多くいると思われます。このあたりは、「インフレ期待が十分に抑制されているかをめぐり、見解は分かれる」というところに現れていると思われ、そのため利上げの判断が分かれているということと思われます。

マーケットは、インフレ見通しについての懸念が増しており、利上げが先送りされるとの予想が多くなりドルは下落したようです。