2017/11/23

11月FOMC議事録(2017年)

10月31日~11月1日開催分のFOMC議事録が発表されました。

  • 数人の参加者は弱いインフレを理由に当面の利上げに反対。
  • 少数の参加者はインフレが2%の目標に向けて軌道が明らかになるまで利上げを延期すべきと指摘。
  • 労働市場は引き締まっておりインフレを押し上げる。
  • 多くの参加者は近い将来の利上げは正当化されると判断。
  • 多くの参加者は経済がトレンドを上回り続けると指摘。
  • 経済は完全雇用かそれ以上の状態。

11月FOMC議事録では、「多くの参加者は近い将来の利上げは正当化されると判断」とあり、12月FOMCでの利上げを示唆するものとマーケットでは解釈されているようです。

一方で、「数人の参加者は弱いインフレを理由に当面の利上げに反対」「少数の参加者はインフレが2%の目標に向けて軌道が明らかになるまで利上げを延期すべきと指摘」ともあり、少数ですが利上げに反対する参加者がいることに言及しており、マーケットではそれが11月FOMC議事録としてはハト派的ととらえる向きがあり、ドル円は下落したようです。

低インフレについて、イエレンFRB議長は11月22日に「低インフレが一時的かどうか確信が持てず、より長く続く可能性に留意」と述べており、懸念を表明していましたが、低インフレについての懸念がFOMC内で根強くあるということと思われます。今後もインフレ関連指標を注視していく必要がありそうです。

さて、トランプ大統領が次期FRB議長にパウエル理事を指名し、パウエル理事は議会の承認を得て来年2月にFRB議長となる予定ですが、それにともなってイエレンFRB議長は任期を終えるということになります。イエレンFRB議長は、理事にもとどまらずに退任すると公表しています。個人的には、前FRB議長のバーナンキ氏の後任として初の女性FRB議長に就任した時から見てきました。朴訥とした感じの話し方でしたが、質問に対し非常に丁寧・真摯に対応されていた姿が印象的でした。その間アメリカはほぼ完全雇用の状態に回復し、政策金利は上昇し、バランスシート縮小も開始されました。低インフレという課題は残りましたが、イエレン氏続投でもよかったのではと思いますが、トランプ大統領なので無理だったのでしょう。一つの時期の区切りが来たのかなと思う人事でした。