2017/12/14

12月FOMC声明(2017年)0.25%利上げ、2018年度の利上げ見通しは3回に維持

12月12日~13日に開催されたFOMCの声明が発表されました。
政策金利は、市場予想通り1.25%~1.50%へ引き上げられました。

  • インフレは短期的には引き続き2%をやや下回るが、中期的には目標の2%付近で安定すると予測。
  • 物価の動向を注意深く監視する。
  • 労働市場が引き続き強化され、経済活動が堅実な上昇を続けていることを示している。
  • エバンズ、カシュカリ両氏が据え置きを主張し利上げに反対。
  • 金融政策のスタンスは引き続き緩和的で、それによって強い労働市場環境と2%のインフレへの持続的な回帰を支える。
  • 経済状況はFF金利が緩やかな引き上げを正当化すると予想。

  • 2018年末までのFF金利見通し(中央値): 2.125%(前回2.125%)
  • 2019年末までのFF金利見通し(中央値): 2.688%(前回2.688%)
  • 2020年末までのFF金利見通し(中央値): 3.063%(前回2.875%)

  • 2018年GDP見通し: 2.5%(前回2.1%)
  • 2019年GDP見通し: 2.1%(前回2.0%)
  • 2020年GDP見通し: 2.0%(前回1.8%)

すでにマーケットでは織り込まれていましたが、事前予想通りに1.25%~1.50%へ利上げされました。

ハリケーンの影響を除くと、11月FOMC声明とほぼ同じ内容で、労働市場の強化と経済活動の堅調さが指摘され、おおよそ想定内の内容とマーケットではとらえられているようです。

エバンス・カシュカリ両氏は超ハト派で、エバンス・シカゴ連銀総裁は低インフレの懸念を、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は賃金上昇の鈍さと労働市場にたるみがある可能性をすでに指摘していたので、あまりサプライズとはとらえられてはいないようです。

FF金利見通し(中央値)については、2018年度は2.125%と前回と同じで、年3回の利上げ見通しを維持しました。
2019年度も2.688%と前回と同じで、年2回の利上げ見通しを維持しました。
2020年度は前回より引き上げて3.063%となりました。

GDP見通しは、トランプ大統領の政策の影響も考慮された模様で2018年度・2019年度・2020年度いずれも前回から引き上げられました。


FOMC声明後に行われたイエレンFRB議長の記者会見の内容は次の通りです。

  • 利上げは緩やかな引き締めが正当化されるとの見方を反映している。
  • 税制改革は今後数年、経済を押し上げる公算が大きい。
  • 経済見通しが正当化すれば保有債の償還資金再投資を再開する用意がある。
  • 労働市場の過熱を容認すれば急激な引き締めが必要となるリスクが高まる。
  • 今年確認された予想外の軟調なインフレは概ね一時的とみられる。
  • ビットコインは極めて投機的な資産。
  • 株式市場は今年上昇してきた。
  • 高いバリュエーションは必ずしも過大評価を意味しない。
  • デジタル通貨の採用を真剣に考えていない。
  • パウエル次期FRB議長はFRBを非常によく理解している。

9月FOMC声明後の記者会見では、低インフレへの懸念が語られていましたが、「今年確認された予想外の軟調なインフレは概ね一時的とみられる」と楽観的な意見を述べていました。

すでに次期FRB議長がパウエル氏に決まっているためか、それほど注目度は高くなかったようです。
イエレン氏は来年2月に退任し、パウエル理事が次期FRB議長になります。次回のFOMC後のFRB議長の記者会見は来年の3月なので、今回がイエレン氏最後の記者会見となりました。