2018/07/06

6月FOMC議事録(2018年)

6月12日~13日開催分のFOMC議事録が発表されました。

  • 経済が非常に強い中で漸進的な利上げが必要。
  • 大半の参加者は、貿易政策に伴う不確実性とリスクは強まったとし、そうした不確実性とリスクがゆくゆくは企業の景況感と投資支出にマイナスの影響をもたらし得ると懸念。
  • 数人の参加者はインフレが一時的に2%を超えるもののインフレ期待は抑制されていると指摘。
  • 多くの参加者は新興国と欧州市場の下振れリスクを指摘。
  • 数人の参加者は財政政策が経済成長を支えていると指摘。
  • 声明の“引き続き緩和的”との文言について協議。
  • 参加者の大半が19年か20年まで長期的に適切な水準に達するか幾分上回る水準へと利上げを続けるのが適切と判断。

6月FOMC声明では、市場予想通り1.75%~2.00%に利上げされました。

そして、2018年末までのFF金利見通し(中央値)は、前回の2.1%から2.4%へ上方修正され、年内後2回の利上げを見込んでいるということになりました。

6月FOMC議事録では、「経済が非常に強い中で漸進的な利上げが必要」と、今後も漸進的な利上げが行われることが示唆されました。

また、「参加者の大半が19年か20年まで長期的に適切な水準に達するか幾分上回る水準へと利上げを続けるのが適切と判断」と、時期にまで言及し、早ければ19年にも利上げが休止される可能性があることが示されました。FOMCで時期に言及することは異例とのことです。

ちなみに、6月FOMC声明での2019年末までのFF金利見通し(中央値)は3.1%でした。
FOMC投票権持ちの中道派のボスティック・アトランタ連銀総裁は、3月の時点ですが、中立金利は2.9%と述べていました。
FOMC投票権のないタカ派のハーカー・フィラデルフィア連銀総裁は、5月の時点で、中立金利は2.75%~3%との見解を示しました。
同じくFOMC投票権のない中道派のカプラン・ダラス連銀総裁は、5月の時点で、中立金利は2.5%~2.75%としていました。
パウエルFRB議長は、6月20日に「政策金利はなお緩和的であり、中立金利から1%下回る可能性」と述べており、現在が1.75%~2.00%なので1%上乗せすると2.75%~3.00%となりますね。
総合すると、中立金利は2.5%~3%あたりと言えるかもしれません。景気やインフレの状況によっては、中立金利を若干上回る状態まで利上げする可能性があるということのようです。

一方、「大半の参加者は、貿易政策に伴う不確実性とリスクは強まったとし、そうした不確実性とリスクがゆくゆくは企業の景況感と投資支出にマイナスの影響をもたらし得ると懸念」と、景気の下振れリスクにも言及し、懸念を表明しました。

6月FOMC議事録は、時期に関する言及以外はおおむね市場予想通りの内容で、大きな影響はなかった模様です。